「有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約」を略して「バーゼル条約」があります。バーゼル条約は、国境を越える廃棄物の移動等の規制について国際的な枠組みと手続き等を規定した条約になっています。(1989年スイスバーゼルで採択され、1992年に発行)
「バーゼル法」と呼ばれる「特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律」は、バーゼル条約に対応するための国内法になっていて、平成4年(1992年)12月16日に制定されました。そしてバーゼル法が制定した翌年の平成5年(1993年)にバーゼル条約に加盟しています。
バーゼル条約が制定された背景には、有害な廃棄物が先進国から開発途上国への輸出です。開発途上国では、廃棄物に関して規制が甘く、また安い処理費用ですむことから、開発途上国へ有害廃棄物を輸出することが多くなりました。不法に投棄されたり、環境汚染が発生、そして船からの荷揚げを拒否されたりといった事件が多発したことから、有害廃棄物が国境を越える問題は、地球的規模での対応が必要という認識が強まったため、スイスのバーゼルで国際的な枠組みと手続きを規定した条約が採択sれることになりました。
「バーゼル法」では、バーゼル条約に指定されている特定有害廃棄物等を日本国外へ輸出する際には、輸出の承認を受ける必要があります。
そのため、環境省と経済産業省ではバーゼル法に基づいて正しい手続きを行うために、バーゼル法関連の説明会を全国で開催しています。特定有害廃棄物等の輸出そして輸入の際にも、承認が必要となっています。